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特定胚(動物性集合胚)を作成する研究の開始について

国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学は、「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」に基づき、文部科学大臣に対して「特定胚(動物性集合胚)作成届出書」を610日付で提出しました。

このたび、文部科学大臣から実施制限の期間を短縮する通知を受けたことにより、731日から研究を開始できることになりました。

同法では、届出が受理された日から60日を経過するまでは特定胚を作成してはならないと定められていますが、届出内容が適切と認められた場合には、この期間を短縮することができます。
 

【研究目的】

本研究では、将来的にブタの体内で人間の移植用臓器をつくる医療技術を目指します。今回は臓器をつくる前段階となる「基礎研究(仕組みの調査)」を始めるステップとして、ヒトの細胞とブタの発生初期の細胞を組み合わせた「動物性集合胚」を作り、ヒトの細胞がどのように変化していくのか、基礎的なデータを集めます。再生医療や移植医療の発展につながる基礎データを積み重ね、臓器不足の解消を目指します。

【研究概要】

本研究は、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団(iPS財団)との共同研究として実施します。iPS財団から提供される、本研究への協力にご同意いただいたボランティアドナー由来のヒトiPS細胞を岐阜大学でブタ胚に導入し、動物性集合胚を作製します。

現在、再生医療の分野ではヒトiPS細胞を活用した研究が進められています。しかし、将来的に動物の体内でヒトの臓器を作り出すためには、ヒトの細胞が動物の発生過程でどのように働くのかを理解する必要があります。

本研究では、ヒトiPS細胞を導入したブタ胚(動物性集合胚)を体外で培養し、ヒトの細胞がどの程度増えるのか、胚の成長にどのように関わるのか、そしてどのような細胞へ変化していくのかを調べます。また、ヒトの細胞とブタの細胞がお互いにどのような影響を与えるのかを解析し、ヒトの細胞がより効率よく成長する条件などを明らかにすることにより、ヒトの細胞がブタ胚の中で成長し、組織へと変化する仕組みについて理解を深めることを目指します。

本研究によって、近い将来、再生医療や移植医療の発展につながる基盤技術の確立に貢献することが期待されます。 

なお、本研究は基礎研究として行うものであり、作製した動物性集合胚は体外でのみ解析します。動物への移植や個体の作製は行わず、ヒト受精胚やヒト卵子も使用しません。また、動物性集合胚からヒトの生殖細胞を作製することもありません。研究は関係法令や指針に基づき、倫理面と安全面に十分配慮して実施します。

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